米国経済
米経済見通し どこまで上方修正されるのか

2010年、2011年を踏まえて三度目の正直か、それとも二度あることは三度ある?

2012年3月19日

ニューヨークリサーチセンター 近藤 智也

サマリー

◆2011年を通じてGDP成長率は加速してきた。2012年に入ってからも、家計や企業の活動は総じて堅調に推移しており、両者の動きを反映する雇用環境は順調に拡大している。Fedは3月のFOMCで、事実上のゼロ金利政策の長期化など現行の超緩和政策を続ける方針を示す一方、景気の現状認識・見通しを上方修正した。市場コンセンサスも2012~13年にかけて緩やかな回復が続くという大枠を変えずに、2012年の予想成長率をこれまでの2.2%から2.3%に引き上げている。

◆だが、米国の民間部門を取り巻く不透明な環境、対外的には欧州問題、国内的にはブッシュ減税の終了や強制歳出カットの開始という財政の2013年問題は、基本的には変わっていないといえよう。確かに、前者はECBによる大規模な資金供給や民間債権者が保有するギリシャの債務削減、EU・IMFによるギリシャに対する第2次支援決定など前進しているが、完全に払拭されたと誰が保証してくれるのか。しかも、足もとでは、ガソリン価格が昨年同様に高騰しており、新たなマイナス要因が顕在化している。

◆FOMCを受けて市場の楽観的ムードが一段と強まった結果、株価が大きく上昇すると同時に、金利も大幅に上昇。長期金利を低めに誘導して景気回復をサポートしたいというFedの政策意図は、効果が減じてしまう恐れがある。2010年、2011年と、春先までの楽観的な見方が年央にかけて下方修正されて悲観論に至り、そして年末に帳尻を合わせるという過程を繰り返してきた。果たして今年はそのようなアップダウンを回避することができるだろうか。当社では、2012年2.3%という見通しを5ヶ月連続で据え置く。

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2017年9月28日
欧州経済・金融見通し ~ブレグジット交渉に行き詰る英国~

書籍

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大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

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川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
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