米国経済
米経済見通し Q3に続いてQ4も堅調な滑り出し

依然として海外リスクは払拭できず、国内政策も膠着状態が続く

2011年11月18日

ニューヨークリサーチセンター 近藤 智也

サマリー

◆2011年Q3の経済成長率は前期比年率2.5%増となり、年前半の1%成長から加速していることが確認された。さらに、年央に大きく高まった景気後退懸念をトーンダウンさせるものだった。また、個人消費と設備投資が牽引役になっており、みかけの数字以上に強い内容といえよう。この結果を受けて、年初から下方修正が続いてきた市場コンセンサスは漸くストップした格好だ。しかし、足もとの見方が上方修正されただけで、2012年の緩やかな回復という従来の見方は大きく変わっていない。

◆背景としては、成長を抑制するとみられる内外の障害が取り払われる兆しがないために、大きく上ブレするというシナリオが描けないことが挙げられる。対外的には、Fedが著しい下ブレリスクに挙げる欧州の債務問題がある。ギリシャからイタリア、スペインなどに危機が伝播する動きがみられ、不安定な状況は改善よりも悪化しているかもしれない。国内的には、10月の小売売上や企業の生産活動は予想を上回り、10-12月期は堅調な滑り出しといえよう。ただ、消費の裏付けとなる所得は伸び悩んでおり、消費の強さの持続性に対する懸念は払拭できていない。金融政策は限られたなかで新たな追加措置を実施中だが、財政政策は膠着状態。時間だけが過ぎている。

レポートをダウンロードする

お気に入りへ登録

この記事を「お気に入りレポート」に登録しておくことができます。

このレポートのURLを転送する

  • @

おすすめ関連レポート

お問い合わせ

PDFファイルの閲覧にはAdobe® Reader®新しいウィンドウで開きますが必要となります。お持ちでない方は、アドビ システムズのウェブサイトから無償ダウンロードができます。
なお、Adobe® Reader®のインストール方法は、アドビ システムズ ウェブサイト新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

Get Adobe® Reader®

リサーチ

リサーチメールマガジン

大和総研研究員によるレポートやコラム、書籍・刊行物などの最新情報を適宜お届けします。

ダイワインターネットTV

2017年9月28日
欧州経済・金融見通し ~ブレグジット交渉に行き詰る英国~

書籍

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『習近平時代の中国人民元がわかる本』

誕生から半年が過ぎようとして、“改革”に力が入る中国・習近平政権。なかでも、人民元は、中国が世界にアピールできる1つの武器となっている。本書では、人民元に対する素朴な疑問から、中国が目指す未来まで分かりやすく解説。そして、変わりゆく人民元に投資する際の留意点なども指摘している。

川村 雄介 監修・著、
大和総研 著
『ミャンマー開国 ― その経済と金融 ―』

民主化政策への転換を図り、開国したミャンマー。本書では、ミャンマーの歴史・政治体制を俯瞰し、人的資本、産業構造、対外関係、金融・財政などを統計に基づき客観的に解説、抱える課題や今後の経済発展に必要な政策についても述べています。ミャンマーをより深く理解して頂くため、多くのビジネスマンに活用して頂ければ幸いです。