米国経済
Fed、一時的要因により景気の現状認識を下方修正

ただし、今後景気が加速すると想定する。そしてQE2の終了を確認

2011年6月23日

ニューヨークリサーチセンター 近藤 智也

サマリー

◆6月21-22日にFOMCが開催され、“長期にわたって”ゼロ金利を続けるという方針や、10年11月に決定された国債の総額6,000億ドルの追加買入れ計画(QE2)の6月末の完了、さらに、保有証券残高を維持する方針が確認された。この3点セットはこれまで通りであり、サプライズなし。

◆声明文をみると、景気の現状認識の総括が“景気回復が緩やかなペースで継続しているが、想定よりも遅い”と指摘。下方修正の背景としては、物価高による個人消費抑制と日本の震災に伴うサプライチェーンの混乱を挙げているが、これら一時的要因は足もとの景気減速を部分的に説明しているにすぎないとも。声明文では、回復ペースは今後数四半期で加速するという想定が示されているが、改定されたFedメンバーの見通しでは、11年と12年の成長率が引き下げられる。

◆インフレに関しては、コモディティや輸入品の価格上昇やサプライチェーンの混乱が、足もとのインフレを押上げていると指摘。ただ、その影響は一時的という立場は前回と同じ。だが、Fedメンバーはコアを中心にインフレ見通しを引き上げており、タカ派の警戒心を高めることに。結局、どちらにも動けず、現行政策の長期化を示唆する内容と言えよう。

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