経済分析レポート
経済指標の要点(10/19~11/17発表統計分)

2017年11月17日

サマリー

◆2017年9月の企業関連の指標を見ると、鉱工業生産指数は、前月比▲1.0%と2ヶ月ぶりに低下した。他方、機械受注(船舶・電力を除く民需)は、同▲8.1%と3ヶ月ぶりに減少した。内訳を見ると、製造業、非製造業ともに減少した。製造業は前月の大幅増(8月:同+16.1%)の反動が表れたものの、2017年初から緩やかな増加基調を保っている。一方、足下で持ち直しが見られた非製造業について、9月は大幅な減少であり、横ばい圏での推移といえよう。

◆2017年9月の家計調査によると、実質消費支出は季節調整済み前月比+0.4%と2ヶ月連続で増加した。しかし均してみれば、実質消費支出はほぼ横ばいとなっており、その回復には足踏みが見られる。また、完全失業率(季節調整値)は前月から横ばいの2.8%、有効求人倍率(季節調整値)も前月から横ばいの1.52倍となった。先行きの労働需給は、非製造業・中小企業を中心にタイトな状況が続き、失業率は2%台での推移が続くとみている。失業率は1980年に1%台を記録しているが、今後、その水準まで低下するには、求人側と求職側の業種に関するミスマッチの解消が必要だ。

◆今後発表される経済指標では、12月1日発表予定の7-9月期法人企業統計に注目している。2017年4-6月期の全産業(金融業、保険業を除く)は増収増益となり、特に経常利益(季節調整値)に関しては、3四半期連続で過去最高を記録した。これは、内需の拡大に伴って非製造業が堅調であったことが主因である。7-9月期もプラス要因とマイナス要因が交錯する中で、4四半期連続で過去最高を更新するか否かが注目される。安倍首相は10月26日の経済財政諮問会議で、2018年度の賃上げについて、「賃上げは、もはや企業に対する社会的要請だと言える。来春の労使交渉においては、生産性革命をしっかり進める中で、3%の賃上げが実現するよう期待したい。」と語った。賃上げ率はここ数年2%前後で推移しているが、さらなる上昇を後押しするような企業収益の結果が期待される。

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