経済・社会構造分析レポート ESGレポート 地方経済/地域金融
平成の大合併の成果と課題

10年超経過して行財政基盤の確立は達成できたか

2017年12月28日

サマリー

◆平成に行われた市町村合併(平成の大合併)は、行財政基盤の確立を目的に推進された。市町村合併の評価は賛否が分かれるが、本稿では、目的が達成されているかどうかを確認した。

◆平成の大合併による市町合併件数は、市町村の財政事情を要因として特に2003~2005年度に急増した。町村の多くが合併により一般市へ移行し、人口1万人未満の小規模な市町村も減少したため、行政基盤の強化は一定程度達成したと評価できる。

◆財政面に関しては、2011年度に合併特例債の発行期限が延長されたため、2015年度時点では、2005年度以前に合併した市町村に対する財政優遇措置が続いており、合併効果の評価はできない。しかし、合併してできた市町村について、各合併年度比の2015年度の財政力指数を確認すると、合併年度よりも指数が上昇している市町村が多い一方で、既に財政力指数が低下している市町村も確認できた。

◆合併市町村は、2018年度以降、合併特例債の発行期限のほか、合併算定替も適用期限を迎える。優遇措置が無くなれば、財政力に不安のある合併市町村では、財政悪化が懸念される。そのような市町村は、合併特例債の発行期限の延長等を求めているが、市町村合併の成功事例を基に、さらなる市町村合併による財務基盤の強化を追求することも必要と考えられるのではないか。

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