経済・社会構造分析レポート
今後10年間の消費市場の展望

コーホート=データと人口推計を用いた消費の予測

2015年11月20日

サマリー

◆総務省「家計調査」から得られたコーホート=データと国立社会保障・人口問題研究所の「将来推計人口」を用いて、今後10年間の消費市場の展望を描いた。

◆今後10年間で消費総額に占める割合が高まるのは、調理食品、油脂・調味料、飲料(以上、食料)、設備修繕・維持(住居)、電気代(光熱水道)、家庭用耐久財、家事用消耗品、家事サービス(以上、家具・家事製品)、健康保持用摂取品、保健医療用品・器具(以上、保健医療)、通信(交通通信)などである。

◆一方、消費総額に占める割合が低下するのは、魚介類、乳卵類、野菜・海藻、果物(以上、食料)、灯油等(光熱水道)、書籍・他の印刷物(教養娯楽)、こづかい、交際費(以上、その他の消費支出)などである。被服履物や教育も緩やかに低下していく。

◆本推計は超少子高齢化という人口動態の影響を強く反映している。しかしながら、例えばマクロの所得改善や技術革新による相対価格の変化があれば、市場の縮小が懸念される分野でも、将来、消費が拡大する可能性もある。また、訪日外国人によるインバウンド消費が拡大すれば、人口動態の変化によるマイナスの影響を打ち消し、国内の消費市場が拡大していく場合もあるだろう。

◆実質所得はようやくプラスになり始めたものの、まだその勢いは弱い。本格的な上昇軌道に乗せるには、将来の所得上昇を期待させる様々な政策を進めるべきだ。社会保障財政の改善やイノベーションを加速させる成長戦略は、消費市場にもプラスとなるだろう。

レポートをダウンロードする

お気に入りへ登録

この記事を「お気に入りレポート」に登録しておくことができます。

このレポートのURLを転送する

  • @

おすすめ関連レポート

お問い合わせ

PDFファイルの閲覧にはAdobe® Reader®新しいウィンドウで開きますが必要となります。お持ちでない方は、アドビ システムズのウェブサイトから無償ダウンロードができます。
なお、Adobe® Reader®のインストール方法は、アドビ システムズ ウェブサイト新しいウィンドウで開きますをご覧ください。

Get Adobe® Reader®

リサーチ

リサーチメールマガジン

大和総研研究員によるレポートやコラム、書籍・刊行物などの最新情報を適宜お届けします。

書籍・刊行物

熊谷 亮丸 監修、大和総研 編著
この1冊でわかる 世界経済の新常識2018

私たちの日常生活には、「世界経済」に関するニュースがあふれています。「現状を理解するだけでも大変・・・」こうした悩みにお応えするため、本書では、米国や欧州、中国、日本の政治経済・金融政策に加え、日本の人材不足や地方創生といったテーマをわかりやすく解説しています。

熊谷亮丸、大和総研
トランプ政権で日本経済はこうなる(日経プレミアシリーズ)

「波乱はなし」と思われた米大統領選で、まさかのトランプ勝利!今後の米国・日本経済では何が起きるのか?トランプ勝利で不透明感の強まる米国の通商政策や金融規制、環境政策、日本経済の先行きについて、大和総研のエコノミストたちがやさしく、わかりやすく解説しています。2017年の経済情勢を見通すうえで必読の一冊です。