大和総研
医療費削減に取り組む健康保険組合

~健康保険組合アンケート報告~

2011年5月2日

わが国はすでに超高齢社会に突入しているが、今後さらに高齢者人口が増え続け2040年には65歳以上人口が36.5%となる見通しである。こうした中で増大する医療費を将来に向けてどのように負担していけばよいのか、制度変更も含めた議論が活発化している。しかしながら緊急性の要する、かつ国民の関心の高い課題であるにもかかわらず、解決策はなかなか見えていない。

そこで大和総研ではわが国の医療保険制度の中核を担う健康保険組合にアンケートを実施、現在抱えている問題点を整理するとともに、今後の方向性を探った。具体的には主要な健康保険組合に対し、健康保険組合の現状および医療制度の改革案に対する意見、IT化への取り組みなどに関するアンケート調査を実施した(調査期間は2010年12月~2011年3月、アンケート回収は270組合)。以下にその概要を紹介する。(アンケート内容は別紙参考資料参照)

アンケート結果のポイント

  • 健保組合の財政悪化の要因として、高齢者への拠出の増加を挙げる声が最も大きい。また今後の最大の関心事も高齢者医療制度の行方であった。
  • 現 在政府・与党で検討されている、新たな高齢者医療制度導入に対しては反対、もしくはどちらでもないという意見が大多数である。「小手先の改革には反対」 「中身が見えないため判断できない」との意見が多い。健康保険の一元化についても、保険者機能の低下を懸念する声が多く反対意見が大勢。
  • そうした中で、健保組合は扶養認定の適正化やジェネリック医薬品の使用促進などで支出削減の努力をしている。
  • 事業主(母体企業)との関係については、以前とくらべてますます重要になってきているとの回答が6割を超える。従業員の健康状況などを経営指標に取り入れるといった、新しい企業経営のあり方が模索されているようだ。
  • 医 療情報のIT化については、積極的に活用すべきとの声が66%に達した。「疾病予防策の立案」や「データ分析し事業主や被保険者へ提供する」などが期待さ れている。医療情報の活用が最終的には医療費適正化につながるとの声が多い。一方で現在ネックとなっているのが、医療情報の分析のためのスキルや人材の不 足である。こうしたギャップの改善へ向けての取り組みが期待される。

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