大和総研
ポストデフレの株式市場と注目銘柄 ~復活する日本経済、活性化する内需セクター~

2006年4月26日

日本の大停滞期は終わった。民間部門の構造調整が完了し、デフレからの完全脱却も時間の問題という情勢になりつつある。金利の正常化プロセスも量的緩和の解除により、事実上開始された。今後、日本は本格的にポストデフレ経済に移行する。その意味を端的に述べれば、デフレ脱却により経済成長のメカニズムが正常に機能し、すでに始まっている民需主導の自律的な景気拡大が、一段と明確になるということである。

こうした見方には異論があるかもしれない。2002年2月から始まった日本の景気回復は、世界経済拡大の恩恵を最大限に受けてきたという事実があるからである。中国、インド、あるいはBRICsに象徴される新興国の台頭が、資源需要、商品価格、国際資金フローといった様々な面から世界経済に地殻変動を引き起こしている。この大きな変化のただ中に日本が位置しているという情勢判断は重要である。

しかし、そこに置かれた日本経済と企業の姿は、外部環境の変化に対して脆弱だった過去のものとは大きく異なっている。好調な輸出を基点とした景気と企業業績への波及度合いを確認する作業はもちろん重要だが、これからはむしろ内需主導による持続的な経済成長の可能性に分析の軸足を移してゆくべきであろう。日本企業は、いまや様々な収益拡大のドライバーを手中にし、株式市場は長期上昇相場の途上にある。

「ポストデフレの株式市場と注目銘柄~復活する日本経済、活性化する内需セクター~」というタイトルの当レポートは、第1章で失われた10年と云われる大停滞期をもたらした原因を示し、それが解消したことを述べた。雇用と消費の安定的な関係が回復し、自律的な経済成長が可能となった。第2章では、ポストデフレ時代の株式市場における投資戦略について述べた。企業の収益構造が劇的に改善する中、トップダウン予想では06年度の企業収益に上方修正の可能性があることを示し、さらに企業活動が本格的な拡張期に入ったという歴史認識の下、日本株が長期の強気相場に発展する可能性があることを論じた。第3章では、ポストデフレという変化から果実を享受する可能性が高い9つのセクターを紹介し、セクターごとの注目点を解説した。最後に、第4章で具体的な銘柄の選択を行った。このセクター選別・銘柄選択の基準は、個人消費関連や設備投資関連など、国内経済の正常化に伴い恩恵を受ける内需中心のセクターとし、外需ウェイトが比較的高いセクターや、日本発ではない資源高などの要因で高成長が見込めるセクターは、あえて除外した。具体的には、小売、銀行、不動産、建設・住宅、鉄道、人材サービス、セメント、機械、自動車の9セクター、及びその9セクターから28銘柄を選択した。

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