大和総研
NY証券取引所のハイブリッド市場の実験開始

2006年4月17日

世界の証券市場が、グローバル・スタンダードに統一されようとしている。直接のきっかけは、イギリスはシティの証券取引所が、他国への身売りも辞さない構えを見せていること。手を上げた買い手は5つ。ヨーロッパではドイツ証券取引所、フランス・ベルギーなどに地盤のあるユーロネクストが、是非ロンドンに進出したいと狙っている。オーストラリアのインベストメントバンクもマッコーリー銀行も、彼方よりロンドン証券取引所に熱い視線を注いでいる。さらに世界最大の証券取引所のあるニューヨークでは、合い争う二つの巨人(NYSE,NASD)が、ロンドンに橋頭堡を築こうと狙っている。世界の証券取引所、証券取引システムは、今まさに再編の大きな渦の中にある。もし、欧州の組織がロンドン証券取引所を取得すれば、その組織は欧州の独自色を持つ証券取引所としてロンドン証取を存続させようとするだろう。しかしNYSEにせよ、NASDにせよ、もし米系取引システムの手に渡ったら、・・・その場合、ロンドン証取は大幅にアメリカナイズされ、世界の証券市場に対する米国の支配力は大きく高まる事になろう。

同じような事は会計基準の分野にも当てはまる。世界の会計基準を共同で運営している米・欧・日であるが、最近では米国の力が一際、目立つようになっている。会計基準の統合における2007年問題を、2009年問題に書き換えたのは米国であった。国際会計基準は施行の経験が無いので、二年間様子を見よう、と言い出したのである。ヨーロッパで始まった動きであっても、その背後には米国がいて、米国は経済力に合わせ実質的な支配権を握る、そんな例が多くなりつつあるように思う。

ヨーロッパが動いた結果、アメリカの支配が際立つ、証券の世界でも、会計の世界でもそんな現象が見られる。金融の世界ではいよいよ、パックス・アメリカーナが到来するということだろうか?

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