地域活性化・地方創生
統合型リゾート(IR)構想と検討課題(3)

国内の公営競技、公営くじ及びパチンコ市場の分析を中心に

2015年1月7日

  • コンサルティング・ソリューション第一部 主任コンサルタント 原田 英始

サマリー

◆IR推進法案は衆議院の解散により、立法化が2015年の通常国会以降に持ち越しとなった。IR議連はカジノから日本人を除外せずに、入場料の徴収や排除プログラムなどで入場に制限を加える方向性を示している。

◆公営競技は総じて売上が減少しており、市場規模はピーク時の約半分程度の4兆円である。公営くじの売上は概ね横這いで、市場規模は1兆円前後で推移している。参考までにパチンコの市場規模はピーク時の約6割となっている。パチンコは約19兆円という市場規模の大きさから他業界への影響が大きい。

◆サラリーマンの平均給与と公営競技等の売上には高い相関関係がある。平均給与が景気に左右されると仮定すれば、かつて不況に強いといわれていた公営競技等の業界も他の産業と同じく景気に左右されやすいといえる。

◆国内の公営競技、公営くじ及びパチンコ市場の衰退が見込まれる中、カジノの設置が「内需」に与える影響は限定的と考えられる。一方、「外需」に対する影響を考えるにあたっては、主要マーケットと見込まれる中国人観光客の動向や、アジアにおけるカジノビジネスの競合状況に留意する必要がある。

◆カジノビジネスの国際競争が激化するなか、カジノを設置するだけでは差別化にはならない。日本でしか体験できないIRを作り出し、観光地としての魅力を高めることによる相乗効果を創出することが重要である。

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