経済・ビジネストピックス
レバレッジ型金融モデルの終焉

2009年1月22日

  • 企業財務戦略部長 柏崎 重人

はじめに

80年代におけるアメリカ・イギリスの金融自由化以降に推進され、ここ10年程度の間に本格展開されてきた、「レバレッジを拡大すればするほど収益性が高まる」金融ビジネスモデル(=レバレッジ型金融モデル)が破綻の危機に瀕している。単なるバブル崩壊や循環的な不調にとどまらず、同モデル自体の意義が問われているためだ。同モデルが隆盛をみた背景・要因としては、低水準で推移した政策金利、時価会計の拡がり、不動産に対する過剰な資金投入など様々なものが挙げられるが、実際に起こったことは実体経済とかけ離れた「金融の暴走」であり、現状はそれが限界に達した後の「巻き戻し」過程と位置付けられる。「金融の暴走」とは信用膨張であり、その「巻き戻し」は信用収縮に他ならない。

今般の金融危機が収束すれば、再び同様のモデルの隆盛へ向け展望が開ける、との指摘も聞かれる。しかしそのような見方に対しては、(少なくとも短中期的には)いささか懐疑的にならせざるを得ない。レバレッジ型金融モデルが生み出したリスクは、一般に考えられているよりも高いレベルに達しており、事態の収拾は容易でないと考えられるためだ。本稿では、金融危機の背景にある、正に信用膨張と呼ぶに相応しい状況をグローバルレベルで概観し、金融に係るリスクの帰結として生じ得る事象を考える。そしてポスト金融危機として、危機脱却やその後のグローバル経済の方向性についていくつかのインプリケーションを取り上げる。

先進国における金融仲介機能の肥大化

まず、各国資金循環統計をベースに、先進5カ国(G5:日・米・英・独・仏)における金融肥大化状況を確認してみよう。G5の金融仲介機関総資産の合計額は95年時点で62兆ドルであったものが、2007年末には138兆ドルにまで2倍以上膨らんでいる。この12年間に年平均6.9%の伸びと計算できるものの、95~00年末(5年間)の伸びは平均5.8%に留まる。これに対して、同時多発テロ事件勃発後の01~07年末の6年間は年平均9.6%と高率で伸長しており、9.11同時多発テロ以後の金融膨張が顕著である。特に日本を除くG4(米・英・独・仏)で見ると、その金融肥大化状況は更に凄まじい。95~07年の12年間で年平均10.0%、なかでも同時多発テロ以降01~07年では年率11.8%と高率な伸びを記録している。

一方で金融資産の増大に併せて実体経済規模も拡大しているが、名目GDP合計額は、G5ベースで95年の17兆ドルから07年の27兆ドル(約1.6倍の規模)へ、G4ベースでは同期間に13兆ドルから23兆ドル(約1.8倍の規模)へ増大したに過ぎない。結果、金融資産の名目GDPに対する倍率は、G5ベースで95年末の3.6倍から07年末時点には5.0倍にまで上昇している(G4ベース:95年の2.9倍⇒07年の5.0倍)。経済をヒトの体に置き換え、金融は血液にあたるという喩え話があるが、図体のわりに血液の量が大きくなっている様子がよく分かる。今般の金融危機はこうして膨れ上がった金融資産(対応する債務も同時に拡大)が限界に達し、巻き戻しを始めた、バブル崩壊現象と捉えることができるだろう。

図表1:先進5カ国(G5)における金融資産拡大状況

なお、金融技術の発展やマネーの流通速度の変化などもあり名目GDPに対する適正な金融仲介機関資産の規模を特定するのは容易でない。ただ、かつては対名目GDP倍率で2~3倍以内に収まっていた金融仲介機関の総資産が、短期間に名目GDPの1~2年の規模分だけ増加した事実は、今般の金融危機の背景にあるバブル現象と密接な関係を持つと考えるべきではないか。

図表2:G5の金融仲介機関資産規模

先進各国における金融膨張

各国別の状況からは、金融仲介機関資産の対名目GDP比(推移)の内容に差異があることが分かる(図表3・4参照) 。

例えばアメリカでは、95年の2.8倍から2007年には4.4倍へと名目GDPの1.6倍Pの金融資産を膨らませている。アメリカは証券市場大国であり、「預金取扱機関」の総資産は同期間に名目GDP比0.8倍⇒1.0倍と微増に留まるが、「その他金融機関」(住宅ローン会社、投資銀行、投資信託など各種ファンド等)が同1.0倍⇒2.2倍へ急速な膨張を見せている。昨今、問題視されている投資銀行やファイナンス会社の総資産拡大、証券化商品(銀行貸出しのオフバランス)の購入拡大などが裏付けられるが、その増加額はこの12年間で約23兆ドルにも及ぶ。

図表3:金融仲介機関総資産の対名目GDP比(推移)

それにしても驚くべきは、主要欧州諸国における金融仲介機関の資産膨張が凄まじかったことだろう。イギリスは国際金融センター・ロンドンを抱える事情から、特に金融資産規模の水準が高く、拡大規模も大きい(この12年間に対名目GDP比4.2倍⇒8.1倍)。中東や新興諸国をはじめ世界中から資金を集め、それを海外に投資する活動を加速させたと考えられる。外貨投資の中心は米ドル・ユーロ建ての双方で、アメリカや欧州諸国に多額の資金を振り向けていたことが推察できる。仮に預金取扱機関の外貨建て預金(負債項目)を対外投資分として控除してみると、金融資産規模は大きく低下するものの、それでも同2.1⇒4.4倍とアメリカ以上の拡大を記録している(図表3「イギリス【修正】」参照)。(※2)

図表4:先進5ヶ国における業態別金融資産の増大状況

さらに大陸欧州のフランス(対名目GDP比3.0倍⇒5.6倍)でも金融資産拡大は著しい。特にフランスの預金取扱機関(同2.2倍⇒3.5倍)の急速な資産膨張が目を引く。いわゆるサブプライム問題は、昨年8月にドイツのIKB産業銀行傘下のヘッジファンドの損失計上やフランスのBNPパリバが傘下のファンドを凍結したことを契機として本格化したが、以上の金融仲介機関の資産膨張状況を踏まえれば、欧州がバブル崩壊の発端となったことは全く驚くにあたらない。このところ金融危機への対処で活発な動きが目に付くフランス大統領だが、自国の事情を考えれば十分に頷ける話なのかもしれない。

欧州(EU諸国)で著しい信用膨張

十分な資金循環統計データの入手が困難な国が多いため、以上の5カ国以外の国やグローバルな金融肥大化状況については、IMF(国際通貨基金)の発表データを基に観察してみよう。図表5は、世界各国における金融拡大の代理変数として、当該国の株式市場の時価総額、債券など負債証券の市場規模、銀行等の預金取扱機関の総資産の合計額に関し、5年前の2002年から2007年末(ピーク時)までの差額を計算したものだ。これによれば、世界全体の過去5年間の金融資産増大額は、123兆ドルと日本円にして実に1京円を超えるものであった(2007年末の株式市場・負債証券市場・預金取扱機関総資産の合計額は230兆ドル)。ドルベースで見た世界の合計名目GDP (2007年)の2.3倍という計算になり、わずか5年の間に世界中で凄まじい金融肥大化が進行したことが分かる。最も肥大化が激しかった地域はEU諸国で、合計名目GDP(2007年)の3.0倍分が増加している。これに対して、アメリカを含む北米諸国は、同1.9倍と相対的に数値は低い。先のG5統計値の分析でも見られたように、金融肥大化は欧州諸国で最も激しく進行したことが改めて裏付けられた格好だ。通貨ユーロ高の影響も考えられるが、現地通貨ベースで測定しても、ルクセンブルグ(同6.9倍)、アイルランド(4.8倍)、イギリス(同3.4倍)、スペイン(同3.4倍)、オランダ(同3.1倍)、ベルギー(同3.0倍)など軒並み3倍を越える国が並んでいる。

特に注目すべきは、こうした金融肥大化が著しい国で、銀行など預金取扱機関の資産拡大が目立つ点である。預金取扱機関資産の金融拡大全体に対する寄与度は、高い方からイギリス(67.6%)、オランダ(67.5%)、ベルギー(64.6%)、ルクセンブルグ(63.4%)、アイルランド(62.1%)と続くが、これらの国は先述の対名目GDP倍率の上位国とほぼ整合的だ。預金取扱機関は信用創造の担い手だから、信用膨張が限界に達し、強烈な巻戻し、つまり信用収縮が欧州諸国の金融情勢を厳しいものとしていることが想像できる。また、アメリカに加え欧州で民間負債証券の寄与度が高い国が多いことも見逃せない。マネーの増大は基本的に市中銀行による貸出の実施、または債券、証券化商品など有価証券を購入する資産拡大に伴って生じるためだ(※3)。預金取扱機関が民間負債証券を中心とする資産購入を拡大したことが金融膨張に大きな役割を果たしたと考えられる。先述の銀行資産拡大には貸付の増大とともに、この民間負債証券の拡大が密接に関係していると言えるだろう。

アメリカ等でファイナンスされた貸付債権(例えば住宅ローン)を証券化して、ファンドなど他業態金融機関に譲渡したり、海を越えて欧州の銀行が購入すれば、全体としてマネーが増大する帰結となる。売却代金を欧州内の銀行口座に留め置けば、アメリカの住宅ローンが証券化を通じて、欧州の銀行資産を増大させる。これが欧州の銀行における与信枠を拡大させ、更なる住宅ローンの拡大につながる。このように、大西洋を越えた信用創造の結果、マネーが増大、バブル現象をもたらし、また更なるマネー増大につながる。アメリカを基点に信用創造が大西洋を越えて欧州へ(さらに世界中へ)信用創造が相乗的に拡大した一面はこのように理解ができよう。また、今般のアメリカ発金融危機が直ちに欧州に波及したことも、こうした信用膨張の相互作用を考えれば当然の現象と捉えられる。

図表5:世界の金融市場膨張状況(2002~2007年)

株価上昇バブル中心の新興諸国

他方、ここ数年間高い経済成長を見せてきたアジア、中東、南米など新興諸国の金融膨張は、その名目GDPとの対比で見て先進諸国ほど大きくない。中国やインドを抱えるアジアでは2.5倍(対2007年名目GDP倍率)と比較的大きいものの、中南米、中東、アフリカなど各地域では1.5倍前後に留まっている(図表5参照)。しかもこれら新興諸国の金融拡大は、主として株式市場時価総額の増大によるものだから、調整過程における混乱は限定的にとどまる可能性がある。もちろん、新興諸国では概して銀行等の間接金融システムや債券市場の整備などが進んでいない場合も多く、ある意味で当然の状況と捉えることも可能だ。

また、今般のグローバル金融危機の影響から一部の国においては、流動性ショックなどの金融混乱に直面しているのも現実だ。ただし、これは主として資金面で頼ってきた海外資本が本国に資金還流したことによって発生した混乱と見られる。東欧諸国のように全面的に先進欧州諸国に資本を頼ってきた場合を除き、多くの新興諸国では国全体として外貨準備など保有外貨は比較的豊富である。当面は政府等から民間部門への融通など外貨投入が行われることでショックを凌ぐことが可能であり、流動性危機の問題が鎮静化すれば、再び金融は自律的に安定を取り戻すと見ることも可能だろう。

資産価値を基にした信用膨張の問題点

以上のように、世界全体では、銀行など預金取扱機関の与信拡大、すなわちレバレッジ拡大を中核に世界の金融膨張は進んだことが明らかだ。このレバレッジの拡大が本源的に実体経済における収益、キャッシュフローから回収される見込みの下で行われたのであれば、問題は少ない。時間の経過とともに信用供与の受け手から元利金返済が進み金融機関に回収されるためだ。しかし、ここ5年間の信用膨張は、事実上、(住宅等の)資産価値担保を中心に進められたと見られ、その資産価値が実体経済つまり回収見込みのあるキャッシュフローに基づかない、単にバブル的現象で釣り上った資産価値をあてにしたものであれば、信用供与された資金の回収は難しい。これはかつて資産担保金融が中心であった日本でバブル経済へと突入したことを思い起こせば容易に理解できる。従前見てきたように実体経済(フローの実体経済付加価値としての名目GDP)を大きく上回る急速な金融規模の肥大化現象が世界規模で見られる点は、正に実体の裏付けのない資産価値を当てにした信用膨張が進んだ証左と言えそうだ。

問題はこの膨張した信用としての金融資産価値が棄損した場合に、数々の問題が引き起こされる点である。金融仲介機関のバランスシートを考えた場合、資産(借方)が増大すれば、負債(又は純資産(資本):貸方)が同額だけ増大するが、この貸方の負債構造は預金取扱機関と他の金融機関とでは性格が大きく異なる。例えば、投資信託の場合、貸方は全額が資本だから、資産価値が下落しても純資産が減少することで、即時に借方と貸方がバランスする。年金なども資産価値の下落で債務超過レベルが拡大するが、スポンサー企業の資本を大きく毀損する規模でなければ、将来の年金給付時点まで期間的な猶予がある。 しかし、預金取扱機関の場合は問題が大きい。貸方の大部分は「預金」であり、この預金の価値を減少させることは取り付けをはじめとしてシステミックリスクの問題と直結する。実際、今般の金融危機においても信用収縮の兆しが表れると、政府が預金全額保護を宣言、銀行債務を保証するなどの措置を即時に採ったところが少なくない。預金取扱機関の「預金」価値を資産価値の低下に併せて減少させないようにすることは、極めて優先順位の高い政策目標となる。時価会計の凍結論議なども資産価値の低下を表面上抑えることと密接に関連するが、資本が許容できる範囲内において、徐々に不良資産を処理することで、時間をかけて借方と貸方をバランスさせる方法を採らざるを得ない。

それでも、その過程で預金者が預金を引出したり、資産価値の下落で資本が大きく棄損する場合には、流動性確保や自己資本比率維持のために、さらなる貸出回収や保有有価証券売却という行動を誘発する。マクロ的な預金残高の減少は、経済活動の停滞や様々な資産価格の下落を進め、企業や家計は損失穴埋めのために支出を抑制するから、実体経済にさらに低下圧力がかかり、資産価格の更なる下落を招くなど負のスパイラルが発生する。これは、かつての日本の経験と重なるが、要するに膨張した信用の収縮過程では、いわゆる「デットデフレーション」が発生し易い。

信用収縮の抑制と減少する金融資産の穴埋め

図表6:信用収縮と金融仲介機関のバランスシート

以上のデットデフレーションの発生を極力抑えるためには、まずは中央銀行等が流動性を積極的に供給し、無用な資産価格の低下に歯止めをかけることが重要だ。実際、今般の金融危機が深刻化するに及んで主要先進諸国の中央銀行は、協力して大量の資金供給を実施するコンセンサス強く持つに至ったようだ。

次に必要なのは、世界的な実体経済の冷え込みによる資産価格のさらなる下落を抑えるために、有効需要を創出することだろう。欧米諸国を中心に、住宅バブルの崩壊等で縮小した内需を下支えするために、大規模な財政出動を実施することになろう。11月にアメリカで開催された緊急首脳会合「金融サミット」(G20)の共同声明でも、真っ先に挙げられているのが「財政出動」によるマクロ政策での協調である。財政出動には様々なものがあるが、基本的に世界中で国債発行が促され、その調達資金を基に実施されることになる。

この一連の動きは、金融仲介機関の資産として国債残高が増加することをも意味する。貨幣的拡張政策と同時に実施することが必要になる点には留意が必要だが、預金取扱機関が発行された国債を資産として保有することは、マネーの創出につながる(※4)。信用収縮過程では金融仲介機関の資産及び負債に対して段階的な減少圧力がかかるが、国債発行によってマクロ的な預金規模の維持が可能となる。これは流動性不足による資産価格下落圧力を緩和し、デットデフレーションの悪循環を止めることに貢献するだろう。こうして先の膨張した金融仲介機関の資産・負債レベルの縮小を可能な限り抑制し、実体経済(名目GDP)規模が拡大する時間を稼ぐことが可能となる。なお、財政出動が最も必要なアメリカは対外純債務国であり、これまでも連邦国債による資金調達は海外に頼ってきた。発行する連邦国債は、対外純債権国として比較的余裕のある日本や中国、中東など新興諸国に引き受けてもらう必要があるなど検討すべき課題も少なくない。

おわりに

レバレッジ型金融は、ここ20年来の金融グローバリゼーションと重なって、主としてアメリカ・イギリスで調達された資金が高成長の新興諸国で運用される国際金融システムを生んだ。従前何度となく金融危機が発生したが、積極的な金融緩和等で危機を克服し、レバレッジ型金融の有効性は維持されてきた。2000年代に入ると債券の倒産リスクだけを切離して取引するCDS(クレジットデフォルトスワップ)などのクレジット・デリバティブが急速に普及、アメリカの住宅ローンなどクレジット債権の証券化と相まって、欧米の主要金融機関は揃ってレバレッジを急拡大した。一連の現象の背景には過剰消費、借入体質のアメリカの大幅な経常赤字がある。貿易等で払出した資金を黒字国にドルのまま保有しつづけてもらい自国に還流させるために、魅力的な投資機会、即ち高い期待リターンを提供する必要があったからだ(同時に新興国がアジア危機の反省で対外純資産を積極的に拡大させた点も指摘しておくべきだろう)。これは実際にアメリカの所得収支が長いこと黒字を維持し続けてきた事実からも裏付けられよう。

しかし昨年から顕在化したサブプライムローン問題に端を発した金融危機の中、レバレッジ型金融モデルの基盤である証券格付けなどリスク評価の信頼性は地に落ち、同時にレバレッジに対するリスクが上昇している。またCDSなどデリバティブ市場を見てもクレジットコストの上昇が顕著である。ある意味で魅力的な投資機会としてのアメリカ、あるいはアメリカからの対外投資における高リターンの源泉であるレバレッジの神通力に翳りが見えはじめていると捉えることができる。

今後、上昇したクレジットリスクも流動性ショックなど市場の落ち着きとともに低下し、金融緩和と相俟って再びレバレッジが復興する可能性を指摘する向きがある。しかし、従前見てきたように世界の金融仲介機関は、欧米諸国を中心に未曾有の信用収縮圧力下にある。アメリカ経済成長の中核にあった住宅投資及び過大な消費という需要が、住宅バブル崩壊で勢いを急速に低下させており、問題解決には、前述した財政出動等による需要下支えなどを駆使した時間稼ぎで実体経済の成長を待つことが基本とならざるを得ないのではないか。当面の間、レバレッジ型金融の復権に過大な期待を持つのは禁物だろう。

(※1)本稿は大和総研コンサルティング本部発行のコンサルティングレビュー「オルタナティブ投資サーベイ」2008年11月に掲載の原稿を加筆修正したものである。そのデータや内容などに関しては脱稿した2008年11月16日時点のものになっている点ご容赦頂きたい。
(※2)なお、日本の金融機関総資産は、2007年時点で12年前とほぼ同じ比率(対名目GDP比5.3倍)に留まっている。この12年間に信用膨張やバブルという状況は、全体として起きていない可能性が裏付けられる。しかし、問題がないと一概に言うことはできない。詳細は別稿に委ねるが、そもそも同比率が95年時点で5倍超と高水準にあり、それ以前の期間に問題が生じた可能性が高い。
(※3)マネーサプライ(預金等)の増大は、以下のメカニズムで生じる。まず、市中銀行が貸出を実施または有価証券など資産を保有することで、資産サイドの「準備現金」が「貸付金」や「有価証券」など他の資産項目へ振り代わる。一方で、貸付を受けた者や有価証券を売却した者は(例えば別の銀行で)送金を受けて「預金」が増加する。これにより、マクロ的に見たマネーサプライは当該「預金」分だけ増加することになる。
(※4)政府発行の国債を市中銀行が購入した場合、市中銀行の資産項目「準備預金」が「国債」に振替わる。一方、中央銀行の負債項目「準備預金」がその分「政府預金」に振替わる。「政府預金」は財政出動をした段階で減少、市中に資金が放出されるが、財政事業実施者の「預金」が増加してマクロ的な預金額が増大する。

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